2012年3月18日日曜日

2012年3月15日を経て


 「あなたに会えてよかった」というフレーズが頭の中でリフレインしていたからYouTubeで聴いてみた。曲名になっているその一節はさすがにとても印象的で、ミリオンセラーになったことも肯ける(そうでなければ自分が思い起こすこともなかった)。
 残念ながら、この名曲のシチュエーション―過去の恋愛での自分の未熟さを悔いている―は自分のいまの情況とは重ならない。「あなた」は「時が過ぎ」たあとの「想い出」の中にしかいない。だがわたし(たち)は別れたわけではない。再会を心待ちにすることができる。希望が可能性の中にしかないのだとすれば、将来はすでに彩られている。
 とは言え、「あなたに会えてよかった」と思える/思われることが一生に何度あるだろうか?この短くシンプルな主題は、そのことの稀少さに強く訴えかけてくる。